暮らしに活かすアーユルヴェーダ -ジッセン編-

アーユルヴェーダの鼻うがいと点鼻の方法!鼻水、鼻炎、花粉症によく効きます

鼻の調子はどうですか?詰まっていたり、鼻水が出ていたり、不快な部分はありませんか?
アーユルヴェーダにおいては「鼻は脳の扉」といわれ、鼻の健康は脳と直接つながりがあります。
そのため、鼻の調子がよくないと、脳も比例して働かなくなるのです。なにをしても効率が悪く、すっきりしません。

そんなときは、鼻うがいや点鼻を行って、鼻の周辺を浄化しましょう。
今回は、鼻うがいと点鼻の方法と効果、注意点にいたるまでわかりやすく解説します。

どんなイイコトがあるの?鼻うがい(鼻洗浄)と点鼻の効果4つ

1.鼻の中すっきり。鼻づまりなどのトラブルを解消
鼻うがいは、鼻水、鼻づまり、鼻炎、花粉症など、鼻のトラブルに総合的に効果を発揮します。
アーユルヴェーダの特徴は、身体の穴という穴から、毒素を浄化する方法があることです。鼻がその代表格ですが、耳孔、目、肛門、尿道、膣などの部位からも、オイルを入れて毒素を排出すれば、それぞれの穴の周囲を浄化できると考えています。

どこまでが真実なのかは、現代医学における研究がいまだありませんが、自覚的には爽快感や気分のよさを感じられ、すっきりします。

2.「鼻は脳の扉」。頭の働きがグーンとアップ
アーユルヴェーダでは、「鼻は脳の扉」といわれています。すなわち、鼻と脳はつながっており、鼻の調子がよければ脳の働きも高まるという考え方です。

たとえば、匂いをかぐと、鼻の嗅上皮細胞がその情報をキャッチして、脳の必要な部分に伝達します。「鼻は脳への扉」といえるわかりやすい例です。また、高度アルツハイマー病の患者の認知機能がアロマテラピーによる嗅覚刺激で改善がみられるなどの臨床効果も出ています。

そのため、仕事の集中力を高めたい方、家事の効率を上げたい方、資格試験を控えた方、学生や受験生の方は、ぜひとも毎日の鼻うがいを習慣づけるのがおすすめです。

3.視力改善
鼻(鼻腔:びくう)や副鼻腔(鼻の脇の骨の中が空洞になったところ)は、眼球と「紙様板」といわれる骨一枚でへだたっています。そのため、鼻のケアは目にも大きな影響を与え、点鼻は目の疲れや視力の改善も期待できるといえます。

4.慢性的な頭痛がおさまる
鼻は喉ともつながっていますが、薄い頭蓋底をへだてたすぐ上には脳があります。
鼻づまりは、脳の酸欠と脳血管への影響があることと考えられます。特に鼻が詰まり口呼吸を繰り返すと呼吸が浅くなり、脳に必要な酸素が不足して頭痛が起きやすくなるともいわれます。
点鼻によって鼻づまりを改善し、頭部へ酸素を供給して、その結果、頭痛の改善が起こるとも考えられています。
 
※なお、ここでご紹介した効果は個人の感想に基づいたものであり、個人差があるので、ご注意ください。

実際に鼻うがい(鼻洗浄)をやってみよう!

用意するもの
●急須、またはジャラネーティーポット
●塩 小さじ1

●お湯と水
●ターメリック 小さじ1/3 (※なくても大丈夫です)
●ドライジンジャー ひとつまみ(※なくても大丈夫ですが、浄化力が高まるため、鼻炎の方におすすめです)


画像のポットは、「ジャラネーティーポット」。鼻うがいのために作られた専用のポットです。

鼻うがいのやり方
それではさっそく、鼻うがいをやってみましょう。
ただの真水ではいけません。真水で洗浄すると、浸透圧が低いために鼻への刺激が強いです。まずは生理食塩水のお湯を用意して、鼻うがいを行うのが基本。刺激がなく鼻もすっきりします。

①コップ1/3~1/4杯のお湯を用意します。

②用意したお湯を急須もしくは専用のポット(以下急須と表記)に入れ、塩(とターメリック)を加えます。

③急須に水を注ぎ、38~40℃になるように調整します。

④前かがみの姿勢になり、あごは引き気味に。

⑤急須を片方の鼻の穴に差し込み、お湯を注いだら、反対側の鼻の穴から自然にお湯を滴らせましょう。

⑥洗浄の間は呼吸せず、ゆっくりと口呼吸。最後に鼻に残ったお湯を、鼻をかむようにし吐き出して完了です。

⑦反対側の鼻も同様に洗います。


実際に点鼻をやってみよう!

鼻の不快を強く感じるときは、毎日鼻うがいしてもよいのですが、効果が強いので、刺激や乾燥によって身体のバランスを崩してしまう恐れもあります。
それを防ぐために必要なのが点鼻です。鼻うがいをしたあとに、マッサージ用ごま油やアヌ・タイラ(点鼻用の専門オイル)を、2滴ほど点鼻するとよいでしょう。

なお、鼻が乾燥しているときは、鼻うがいはお休みして点鼻だけ行いましょう。毎日、点鼻を続けると、花粉症の予防、頭痛の改善、視力回復などの効果が期待できます。

用意するもの
下記のうちいずれかを用意しましょう。

・ごま油
・ごま油にウコンを溶かし込んだウコンオイル
・アヌ・タイラ


※アヌ・タイラとは、点鼻のために作られた薬草入りごま油のこと。個人輸入でのみ購入できます。
(「アーユルヴェーダ実践BOOK」P174より抜粋)

★点鼻のやり方
1.仰向け、または椅子の背もたれに寄りかかって、まずはホットオイルで首筋と鼻柱を温めます。その後、頭をそらし、鼻の穴を上に向けます。
2.ごま油をスポイトにとり、片方の鼻に2滴落とします。
3.指で点鼻した側の鼻のわきをこすって、オイルを馴染ませます。反対側の鼻も同じように行います。
4.のどに油が出てきたら吐き出し、最後にお湯でうがいをします。


知っておきたいポイントと注意点3つ

鼻をすっきりさせ、頭の回転までスマートにしてくれる鼻うがいと点鼻ですが、おさえておきたい3つのポイントと注意点があります。

・ごま油やアヌ・タイラを綿棒の先につけて、鼻の中に塗る方法でも効果があります。
・鼻が乾燥していて出血がみられる人は、ごま油のかわりにギーを使ってください。
・急性鼻炎、発熱、お酒を飲んでいるときは避けましょう。

以上を守って、快適な鼻うがい・点鼻を行い、鼻づまりや花粉症を改善しながら、頭の回転まで高めていきましょう!

過去の記事

全て見る