暮らしに活かすアーユルヴェーダ -ジッセン編-

アーユルヴェーダでごま油のうがい方法。口内の毒素を洗い流して美容健康をお助け!


アーユルヴェーダではごま油でうがいします

アーユルヴェーダでは、びっくりするかもしれませんが、なんとごま油でうがいをします!ごま油には、うれしい効果がたくさんあります。たとえば、歯科医の先生もおすすめするくらい歯茎を強くします。ほかにも、声を美しくする、味覚をとぎすます、視力を回復させる、鼻炎や頭痛が解消される、顔の筋肉が鍛えられて張りがでる、等など。
実際にうがいをしてみると油っぽさはほとんど感じず、口の中の毒素が取り払われてスッキリします。その効果の高さから、すっかり生活の一部に取り入れている人も多いです。
そこで今回は、アーユルヴェーダのうがいの方法と効果についてご紹介します。

美容健康の手助けに!ごま油うがいの6つの効果

ごま油うがいのうれしい6つの効果と、その理由を一つひとつご説明します。

ごま油のうがいには天ぷら用のごま油の使用はおすすめできません。白ごま油、および太白ごま油を100度~10度に加熱したものを使用することをおすすめします。それは白ごま油を加熱したゴマリグナンにはセサミンやセサミノールなどの抗酸化作用が他の油よりも高いと言われているためです。白ごま油はアンチエイジング効果が高く美容と健康に良いとされています。

1.歯ぐきを強くし虫歯の予防
ごま油の中には、セサミンやセサミノールなどの成分が含まれます。それらは抗酸化作用を発揮するため、炎症を抑え、歯槽膿漏(しそうのうろう)の予防も期待できます。ごま油を指につけて歯茎をマッサージすると、効果がより高まります。

2.味覚をとぎすます
うがいによって唾液が分泌されると、味覚が研ぎ澄まされる効果も期待できます。唾液は食べ物を十分に潤わせ、口の中で味を十分に感じやすくさせるといわれているからです。また、唾液のパロチンという成分は、発がん性のものを低下する力があるとされています。油には老廃物を溶かしこむ性質があります。水では溶けない毒素を溶かし、排泄する作用があるため老廃物が舌にたまる舌苔の除去にもなり味覚を研ぎすます効果となります。

3.声を美しくする
のどの渇きや嗄(か)れは、風のエネルギー・ヴァータの過剰から引き起こされます。ごま油で潤いを与えて、のどをケアすると発声をよくなります。他の効果よりもすぐに実感しやすいのがこの効果です。

4.白髪を減らす

ごま油は、食事から吸収するよりも、舌の裏から吸収させる方が吸収率が高くなるといわれています。 抗酸化作用による効果の1つと考えられています。アーユルヴェーダでは髪をマジャマラ(骨の老廃物)と呼び、食べた物の消化の結果の一つと考えます。体内に吸収されたごま油のセサミンやセサミノールの抗酸化作用がスムーズな循環をもたらし、結果頭皮の健康にもつながります。

 

5.口臭予防
口腔内の清浄効果で、口臭の原因である舌についているコケも取れやすくなります。

6.ほうれい線の改善、美肌効果
口の中をグジュグジュと上下左右にふくらませながらうがいしましょう。ごま油の抗酸化成分と、筋肉を鍛える効果が合わさり、肌に内側から張りを与えます。

※ごま油の効果には個人差があります。
※特にヴァータの渇きから引き起こされるアンバランスに効果が期待できます。

ごま油うがいのやり方

それでは、実際にうがいをしてみましょう。うがいをする前に準備しておくと便利なのは、紙のパックなど、油をはき出す袋。また、うがいをした後の油は、洗面台に流すとつまりの原因になるのでご注意を。
 
①白ごま油または太白ごま油を100度に加熱し冷まします。これで、抗酸化作用が高まったごま油が用意できます。加熱して温度が50度程度になったら遮光瓶(直射日光などを妨げる茶色やブルーの色の瓶)に入れて保存します。加熱処理をしたごま油は3か月程度保存が可能です。
②大さじ1~3杯の白ごま油を口に含みます。
③口を上下左右にふくらませながら、ぐじゅぐじゅする音がするくらいの勢いですすぎます。
④のどにも白ごま油が届くように、上を向いてガラガラとうがいします。
⑤口の中が油と唾液でいっぱいになってくると、目が少しうるっとしてきます。おすすめはここまで15分程度かけて行うことですが、初心者 はグジュグジュ30秒、ガラガラ30秒程度から始めましょう。
⑥終わったら、用意していた紙パックなどに吐き出します。
⑦気になる場合は、口の中をお湯ですすいで終了です。

うがいをするときの注意点

ごま油のうがいに理想な時間は、朝は6時から10時、夕方は16時から18時ごろ。その他の時間帯でも問題はありませんが、食後はうがいによって嘔吐などの問題がでることもあるため、少し時間を置いた方がよいでしょう 。

また、口内炎など、口の中にトラブルが起きているときは、冷性でピッタを増やさないココナッツ油に変えてみるのがおすすめです。 効果には個人差があり、劇的な即効性も期待はできませんが、続けることで効果があらわれてきます。すぐにあきらめず、ライフスタイルとして取り入れてみましょう。うがいの頻度には決まりがなく、1日に数回から、週に3回程度までさまざま。自分のペースで行ってください。
なお、白ごまうがいは継続することで、さまざまな効果を発揮されるのを忘れないでください。

時間がないときは、歯ぐきのマッサージがおすすめ。
時間がないときにおすすめなのが、歯ぐきのマッサージ。すでに100度から110度に加熱処理をした(キュアリング)オイルを指先につけて、歯茎をやさしく1~2分マッサージします。

ココナッツオイルでうがいしてみる

ココナッツは近年、アルツハイマーの予防やダイエットなどの効果で注目を浴びているオイルです。 ここではココナッツの可能性にも目を向けてみましょう。

ココナッツの成分
ココナッツオイルは、ココヤシの成熟した種子の胚乳(はいにゅう)から取れるオイルです。ココナッツオイルには、「中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)」と呼ばれる成分が含まれています。これが肝臓で分解されると、「ケトン体」ができあがり、脳のエネルギー源になるため、アルツハイマーなどへの効果が期待できます。
ほかにも、ココナッツオイルのうがいは、口の中の抗菌作用、活性酸素の無害化など、多くの効果が見込めるすぐれものです。ココナッツは、気温が25度以下になると固まってしまう、まさに常夏の果物。使用するときは、必要な分だけ湯せんして溶かします。

ココナッツオイルでうがいするときの注意点
①はじめは空腹時に行う
②あらかじめさ湯をのむ
③小さじ2~3杯からスタート
④オイルが歯や歯茎の中に入るようにくちゅくちゅする
⑤口に含んでオイルが唾液と混ざることで乳白色に変わるまで15分程度
⑥オイルは排水溝に吐きださず、ゴミ箱に捨てる
⑦口をすすぎ白湯をのむ
⑧ 理想は1日に1回行う

参考文献:
「おうちで毒出し!アーユルヴェーダ」
「アーユルヴェーダ実践BOOK」

過去の記事

全て見る