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暮らしに活かすアーユルヴェーダ -ジッセン編-

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ヴァータタイプの精油とオイル~アーユルヴェーダの体質別アロマテラピー~


アーユルヴェーダ的にアロマテラピーを生活に取り入れるコツ

アロマテラピーの精油はアーユルヴェーダと大変相性がよく、アーユルヴェーダの体質論に合わせて不調のバランスを図るセルフケアとして役立ちます。マッサージや芳香浴などにアーユルヴェーダの考え方を入れることで、より個別的に使用することも可能になります。 アーユルヴェーダの体質に関しては下記をご覧ください。

※体質チェックはこちら➡わたしはどのタイプ?あなたの体質がわかる『心と体の30チェック』

ヴァータタイプの精油とオイル


ヴァータのアンバランスは便秘、肩凝り、冷え、不眠さらには神経系の疾患や循環器系の疾患を引き起こします。ヴァータは、軽さ、動き、乾燥、冷えなどの性質です。そのバランスを整えるためには、重さ、安定、潤い、温かさが大切です。また味では甘味や酸味などが向いています。このヴァータの性質に向く精油は、もともとヴァータが持つ軽さや動きなどと反対の性質をもつ甘い香りや酸味のある精油さらには鎮静効果を持つものが効果的です。それらの症状に「甘・酸・温」の性質を持つ鎮静効果の精油が向きます。

ヴァータに向く精油

オレンジ、レモン、ジンジャー、サンダルウッド、パチュリ、ローズウッド、シナモン、タイム、セージ、サイプレス、バジル、パイン、ローズマリー、ラベンダーなど


ヴァータを減らすオイル

ゴマ油、アボカド油、あんず油、月見草オイル、クルミ油、コメ油など

ヴァータをバランスする簡単ケア


冷えや乾燥に弱いヴァータにはオイルマッサージはとても向いています。血液循環を良くし、筋肉の堅さや張りをほぐし神経をリラックスすることが大切です。

  • 身体を温めるヴァータ用マッサージオイル 
ゴマ油 20ml / ローズマリー 1滴 / ラベンダー 2滴 / ジンジャー 1滴

冷えと乾燥に弱いヴァータタイプは、体を温めさらには神経が落ち着くブレンドがお勧めです。温かい環境で、全身をやさしく包み込むようにマッサージしていきます。マッサージ後は温かめのお風呂に入ることで同時に解毒効果も期待できます。ごま油は使用前に温かいお湯をはったボールに湯煎してから使用します。冷えたオイルはヴァータをより一層アンバランスしてしまうからです。

  • アンチエイジングマッサージ
ゴマ油 30ml(老化防止には少し多めのオイルを使用) / フランキンセンス 2滴 / ローズマリー 2滴

ヴァータを過剰にしすぎると、年齢に関わらず老化しやすいと考えられます。日常的にオイルマッサージを行うことは、ヴァータのもつ冷えと乾燥を緩和し結果として老化防止にもつながります。顔にもボディにも使用できます。やさしく包み込むようにオイルケアをしてみてください。

環境にヴァータが増えている時のアロマ

アーユルヴェーダは、体質や体調だけでなく、一日の時間や環境にもヴァータが関係すると考えます。冷房や冷たい風が当たる環境はヴァータを増やすように働きます。以下環境的にヴァータを増やすときのアロマの使用法となります。時間帯では午後の2時から6時はヴァータの過剰から疲労が出てきやすいのでヴァータをバランスする安定と鎮静効果のアロマがお勧めです。 

  • 冷房などの冷たい風が当たる → 冷と風はヴァータの要素。
ごま油10ml / ローズマリー 2滴

オイルを作っておいて遮光瓶に入れ首が冷えないように適宜首にオイルケアをしみます。その場合、仕事場では衣類の付かないように気をつけましょう。できれば先端にロールがついた容器にアロマオイルを入れて耳の後ろから首にかけて丁寧にくるくると回すように塗布するとよいでしょう。またはマージョラム1滴をすりおろしたショウガ大さじ1杯に加えたものをガーゼに貼り温シップすることも効果的です。

  •  出張、旅行などが多い→動きの質が高いためヴァータが増える
安定の質の高いベチバーなどが深いリラックスに導き増えた風を減らします。ベチバー、フランキンセンスなどをティシュやハンカチにつけ深くゆっくりと吸い込んでいきます。
      
  • おしゃべりのし過ぎ→なんでも「~し過ぎ」は動きと軽い質を増やす
洗面器に90度のお湯をはりユーカリとラベンダーを各1滴垂らしたものを用意。目をつむり頭からタオルをすっぽりかぶりゆっくり口から蒸気を吸入。蒸気吸入で枯れた動きすぎた喉を休めて温かさと湿り気で潤わすと口の中が満足して満たされる。また市販のクリームにベンゾインの精油を1滴加えたものをのどに塗る。

  • 冬の季節 → 冷たく乾燥しやすく、植物たちも枯れる季節
オイルケアが味方です。

ごま油15ml / ひまし油 5ml / ゼラニウム1滴 / クラリセージ(肌に潤いを与える) 2滴 / ベンゾイン:安息香(乾燥肌の保湿、ひび割れにも)1滴

  • 夕方(疲労感、消耗感が出やすい)
リラックスできるラベンダーなどをテッシュペーパーに一滴つけて時折吸入することもよいでしょう。環境が許されたら、お湯を張った小さなカップに1滴ラベンダーを入れて香らせることも効果的です。

  • 緊張を強いられる → リラックス呼吸
片鼻呼吸(手のひらにお気に入りの香りを希釈して手の平の中心に塗り4吸って、7止めて、8吐くリズムを4セット)で行う際に、掌の中央にあらかじめ希釈したラベンダーオイルをつけて行う。(1パーセント希釈の目安は100mlのベースオイルに20滴のアロマ)手のひらに塗布するのは少量ですから、あらかじめ10mlのごま油にラベンダー2滴をいれたものを作っておく。そのオイルを遮光瓶にいれ保存するとよいでしょう。
緊張するような会議のとき、人前で話すときリラックスできるアロマは、ラベンダー、オレンジ、カモミール。以上の香りをテッシュペーパーなどに1滴つけポケットおよび胸元に潜ませることも役立ちます。

  • 転職、転勤、引っ越し、環境の変化
地に足を下すように仙骨にアロマ温シップを貼る。
 

ヴァータが多くなっているときの体調

肩こり

神経の使い過ぎ、仕事のし過ぎ。なんでも度をこして自分一人で方に荷物を背負っているような責任感から肩こりを引き起こすこともあります。ローズマリー1滴とラベンダー2滴をゴマ油15mlと混ぜたマッサージオイルを使用。ヴァータ性の肩こりは神経から来ることや循環の悪さからも多く、ゆっくり丁寧に肩のマッサージや肩甲骨の動きをよくするヨーガがおすすめです。

便秘

乾き、不規則性から便が干からびうさぎのフンのようになりやすい。腹部を時計回りにマッサージすることは有効です。
マージョラム1滴 / ローズマリー1滴 / ゴマ油10ml 

生理不順

クラリセージ2滴を入れたゴマ油10mlのマッサージオイルを使用して腹部と仙骨へのやさしいマッサージがおすすめです。

不眠

オレンジのアロマは、ストレスから自律神経の乱れ、1日のリズムが乱れ、夜寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなった状態にお勧めです。枕元にオレンジとラベンダーのアロマをティッシュペーパーなどに垂らしておきます。またオレンジのアロマを入れた入浴もおすすめですが、柑橘系の入浴は皮膚が弱い方には向きません。その場合はラベンダーを入れることをおすすめします。朝はローズマリーとレモンのアロマでしゃっきり、夜はラベンダーでゆっくりとした1日のリズムを自分に取り戻してあげましょう。

疲労

疲労と闘う力を持つ刺激剤:ゼラニウム、バジル、ローズマリー、マージョラム、タイム、パイン等の香りを吸入。

ヴァータが過剰になったときの心のケアとアロマ

ヴァータが過剰になると、集中できにくくなったり、落ち着かなく、物事を決められないなどの状態が出やすくなります。また原因がわからない不安やこれからのことに対する心配などで心が落ち着かなくなってしまうこともあります。そのようなヴァータが過剰な心のケアには、ベルガモット、乳香、ゼラニウム、ラベンダー、クラリセージ、メリッサ、ネロリ、パチュリ、バラ、サンダルウッド、レモンバーベナ、イランイランなどが有効です。
 

関連書籍

『アーユルヴェーダとアロマテラピー』フレグランスジャーナル社
『アーユルヴェーダアロマテラピー』マイナビ出版
 

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